ボクシングWBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(32=志成)が戦闘モードに入った。8月31日に都内で前日計量に臨み、リミットの52・1キロでクリア。髪は前回同様、気合が入るというコーンロウに編み上げ、9月1日の同級2位フランシスコ・ロドリゲス(28=メキシコ)を迎え撃つ準備は整った。国内では世界戦初の無観客となったが、東京五輪に負けないパフォーマンスでのV3を期した。

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井岡が前日からのホテル隔離前に戦闘態勢を整えていた。昨年大みそかの田中恒成戦に続いて、計量会場にはコーンロウ・ヘアで姿を現した。「髪を切りたくなかったし、髪を縛り上げて編み込み、より気合が入る」。インスタグラムには「#戦闘モード」と記していた。

有観客の予定が無観客に変更となった。エミ夫人、長男磨永翔(まなと)君も自宅観戦する。「さみしい気持ちもあるが、家族もチームとして一緒に戦っている。(コロナ禍で)奇跡に近い試合ができることに感謝して、必ず結果を出したい。ファンにも何かが伝わる試合を」。画面越しで雄姿を見せ、V3を果たすつもりだ。

東京五輪では好きな野球やサッカーなどを観戦した。ボクシングも金1、銅2個というメダルラッシュの活躍。女子初の金メダリスト入江聖奈が、テレビ中継のゲストで観戦する。

「アマの活躍でボクシングが盛り上がり、ボクもうれしい。プロとしていい刺激をもらい、ボクが返す番」。日本人では唯一の4階級制覇王者で、世界戦歴代最多の17勝という第一人者として、レベルの違いを見せつけるつもりだ。【河合香】