元K-1スーパーフェザー級王者卜部弘嵩(32=K-1ジムSAGAMI-ONO KREST)が元K-12階級制覇王者弟功也(31)のジムを練習拠点に約10カ月ぶりのリングに臨む。

20日に横浜アリーナで開催されるK-1横浜大会(日刊スポーツ新聞社後援)で、芦沢竜誠(26=Dragon Fish)とのスーパーフェザー級3分3回を控える。現在、弟功也が経営する東京・祐天寺にあるALONZAジムで練習を続け、ミット打ちなども兄弟でこなす。卜部は「今は基本的にここ(ALONZA)で練習していて、他ジム選手に来てもらってスパーリングもやっています」と強調した。

今回の兄弟タッグについて「僕のキャリアになったら自分で何をやらなければいけないか自分で分かるし、(功也には)相談をするぐらいです。今のところ調整・仕上がりは順調です」手応えを感じている様子。ミットを持った功也も「動きは良さそうです。キレも出ているし、パワーもあるし、スパーリングで良い感覚ができているんじゃないですかね」と太鼓判を押した。

昨年12月、K-1両国大会で臨んだ才賀紀左衛門戦以来、約10カ月ぶりのリングとなる。才賀戦は前日計量に失敗し、試合も自らのローブローによる反則決着だった。「いろんな人に迷惑をかけちゃって、ものすごく反省しました。今回は前回からの復帰戦ではあるので、リング上でしっかりやってきたことを証明しなきゃいけないと思いますね」と決意も新た。「いつまでざんげの気持ちでやらなきゃいけないのかというところもあるので、気持ちは切り替えていますよ」と心境を口にした。

18年11月のK-1埼玉大会以来、約2年10カ月ぶりに芦沢と再戦する。「K-1の選手の中でも特殊な選手、独特な雰囲気を持った選手だなと思います。面白い試合もするし、いい選手だと思います」と評価しつつも、今回は自らが進めているファイターとしての方向性への意識が強い。卜部は「今回は前回の試合に比べて調整の段階で変えたところがたくさんある。だから僕にとって再出発であって、それが良いほうに行くのか悪いほうに行くのか分からない段階」と分岐点と設定した上で「良いほうに行くと思います」とメラメラと闘志を燃やしていた。