王者狩りだ。チェーズ・オーエンズ(31)が、リーグ5連敗中のIWGPタッグ王者タイチ(41)を撃破し、4日のIWGP USヘビー級王者棚橋戦に続く2勝目を手にした。

手負いの相手にも、容赦しなかった。タイチの腹部に巻かれた大きなテーピングを見ると、舌なめずり。鉄柵攻撃やドロップキックを腹部に見舞うなど、幾度となく患部に攻撃を加えた。さらに、痛みに顔をゆがめる相手を見下ろしながら笑みを浮かべると、タイチのディーバ、あべみほに「キスミー!」と何度もしつこく要求。断固拒否されると、目の前でタイチにローキックを連発し、最後はパッケージドライバーを決めて3カウントを奪った。

これが、バレットクラブのやり方か。オーエンズは試合後も、あべにキスを要求し、リングに倒れ込んで動けないタイチを挑発。殊勲の1勝をもぎ取った男は、不敵な笑みを浮かべながらリングを後にした。

13日に新日本プロレスデビュー7周年を迎えた。「俺はどこにも行かない。これからもずっとここで戦う」と宣言。次戦は20日(東京・武道館)、YOSHI-HASHIと最終戦を戦う。G1初出場ながら「勝ち点が足りないのはわかっているよ。でも1つ、誰にも否定できないことがある。それは2年連続でG1クライマックスに出場するってことだ!」と宣言。“くせ者”が、大舞台で爪痕を残す。【勝部晃多】