ボクシングWBO世界スーパーフライ級6位福永亮次(35=角海老宝石)が、日本男子最年長となる35歳4カ月での世界王座初奪取を狙う。31日、東京・大田区総合体育館で同級王者井岡一翔(32=志成)への挑戦を控え、21日には都内の所属ジムで会見。「ボクシングの運を持っていると思う。この舞台に人生を懸けようと思った。人生最大のチャンスだと思う」と急きょつかんだ世界初挑戦でベルト奪取する意気込みを示した。

日本男子最年長の世界王座初奪取は、WBC世界フェザー級王者越本隆志の35歳0カ月(返り咲きは長谷川穂積の35歳9カ月)となる。34歳で国内4人目となる日本、東洋太平洋、WBOアジア・パシフィックの同級3冠統一を達成している実力派は「いつのまにか年を取っている。ただ気持ちも身体も35(歳)やないと持っている。記念マッチで終わらせるつもりはない」とキッパリ言い切った。

政府による「オミクロン株」の水際対策で新規外国人入国の原則禁止を受け、井岡-IBF世界ジェルウィン・アンカハス(29=フィリピン)戦が今月3日に中止となった。井岡陣営から対戦オファーが届いた10日前からプロボクサーと二足のわらじで続ける型枠大工としての仕事を調整し、16日から1日2部練習という急ピッチで練習を続けているという。

福永は「オファーの話を聞いて時は夢かなと。井岡選手はお手本のような選手なので。小細工は通用しない。真っ向勝負でいきます」と気合十分。同じ好戦的なサウスポースタイルと風貌から元世界6階級制覇王者になぞらえ「リトル・パッキャオ」の愛称を持つ福永。15勝中14KOという破壊力十分のパンチを武器に井岡撃破に向けて集中していた。