格闘技イベントRIZINの榊原信行CEOが、昨年大みそかRIZIN33大会の元K-1ウエルター級王者久保優太(34)-ユーチューバー格闘家シバター(36)戦で起こった「事前打ち合わせ」問題について見解を示した。11日にRIZIN公式ユーチューブチャンネルで「シバターVS久保優太」の件に関して、という榊原CEOによる動画を更新した。

久保が1回一本負けを喫した試合後、試合前に両者の打ち合わせを示すメッセージ交換の画像も拡散され、両者をはじめ、関係者によるSNSを通じてネット上で大きな騒動となった。同CEOは「話題が沸騰して話題になっている、久保とシバターの件に関してRIZINの見解を説明したい」と切り出した。

「ここまでボクらもSNSとかで『RIZIN何か言え』」との意見を多くもらったとし、まず「天地天命に誓って八百長は1試合もないです。100%リアルファイトである。見ているファンも分かっていると思います。嫌な思いをさせてしまったこと、RIZINに出てくれた選手のみんなにも申し訳なかったと思っています」と謝罪した。

同CEOはシバターからは久保だけでなく、RIZIN側にも体調が悪く、負傷したくないなど試合辞退をにおわせる説明があったと報告。試合前からの一連の動きについて「シバターの取っている戦法、戦術は下劣」と個人的には受け入れられない手法としながらも、過去の格闘技ファイトがすべて「スポーツマンシップにのっとってというばかりではない。相手の弱いところを突く、契約のギリギリのところを突くのは今回のシバターの件だけでなく、これまで手法が違えどありました」と説明した。

この騒動を起こした久保、シバター両選手について「我々としては切り捨てるとか一方的に罪を押しつけるつもりはない」と処分しない方針を表明。これまでの契約書の中で「無気力、八百長の罰則はある」という一方で、試合前に選手や関係者同士がコミュニケーションを取ることに関する規定がなかったことも明かし「今後、契約書の中でシバター選手の取った行動が2度と起きないよう契約書には事前に試合内容を話し合うことを禁止する条項を入れていきたい。炎上系ユーチューバーとして、どうバズらせるかということで、我々が一本取られたところもある。試合内容を話し合うことはないようにさせないと明文化、法律を作る」と今後の対策も示した。

またRIZINの選手管理部門の中で組織作り、契約書の見直し、選手によるSNS活用法などの啓発活動を徹底していく方針も明らかにしていた。