「カネロ」を愛称とするプロボクシング4団体統一スーパーミドル級王者サウル・アルバレス(31=メキシコ)が2年6カ月ぶりにライトヘビー級王者に挑む。7日(日本時間8日)、米ネバダ州ラスベガスのT-モバイル・アリーナで、無敗のWBA世界同級王者ドミトリー・ビボル(31=ロシア)に挑戦する。5日(同6日)には同地で会見に臨んだ。同級では19年11月、ミドル級王者として2階級上となる当時のWBO王者セルゲイ・コバレフ(ロシア)を11回TKO撃破している。

ライトヘビー級ではナンバーワンと言われる19勝(11KO)無敗の王者ビボルへの挑戦となるアルバレスは「彼は世界王者であり、優れたファイター。アマチュアでも大きなスキルと経験を持っている。ライトヘビー級で堅実な王者である」と敬意を表した上で、攻略への手応えも口にした。「私は準備できている。自分のスキルを信じており、自分の強さを確信している。歴史を作るような挑戦が好き。ビボルのスキルには尊重するが、今は私の時間だ」と自信の表情を浮かべた。

米老舗専門誌ザ・リングのパウンド・フォー・パウンド(階級を超越した最強ボクサー)ランキングで1位に君臨している。再びライトヘビー級に挑戦する理由についても「スーパーミドル級のすべての世界王者を倒したから」と明確に答えた。ビボルの身長は183センチで、アルバレスは175センチと8センチ差もある。最近の試合では長身の相手と対戦するケースが多く、アルバレスはまったく気にしていない。「歴史をつくるだけでなく、自分自身のために他の挑戦を必要としている」と気持ちを高揚させていた。