来年2月21日の東京ドーム大会で現役引退する武藤敬司(59)が代理人を務める「魔界の住人」グレート・ムタが、新日本ラストマッチでオカダ・カズチカ(35)と夢の共闘を果たした。

第7試合の6人タッグマッチに登場。オカダ、矢野通と組み、グレート・O・カーン、ジェフ・コブ、アーロン・ヘナーレの「ユナイテッドエンパイア」と対戦した。今年9月に共闘したものの、自ら裏切った事で遺恨が生じたO・カーンと先発で相対。毒霧を読まれ、パイプ椅子や鉄製ステップの持ち込みもレフェリーに阻まれた。

それでも、技で魅了した。ひらひらと舞うポーズを披露すると、ドラゴンスクリュー、シャイニング・ウィザードを惜しみなく連打。ヘナーレにシャイニング・ウィザードを見舞ってオカダをアシストすると、最後は9分48秒、オカダがグロッギー状態のヘナーレにレインメーカー(短距離式ラリアット)を決めて3カウントを奪った。

試合後はO・カーンを挑発してリングに上がらせると、赤い毒霧を顔面に噴射。そして、とどめのシャイニング・ウィザードを打ち込んで、またしてもO・カーンをノックアウトしてみせた。

初共闘を果たしたオカダに握手を求められる場面もあったが、天に向けて毒霧を噴射し、応じず。一人で花道を退き「グッバイ、オカダ。グッバイ、O・カーン。グッバイ、ニュージャパン」と最後の別れを告げた。オカダは「戦ってみたいとも思いましけど、みんなに想像してもらうのもプロレスの楽しみ方。ムタの存在は素晴らしかったです」と、感慨深そうに話していた。