“プロレスリングマスター”武藤敬司(60)が、リング上で燃え尽きた。

メインイベントで、自らラストマッチの相手に指名した新日本プロレスの内藤哲也(40)と対戦。約11年ぶりとなったシングルマッチは、3カウントを大の字で聞いて敗れた。その直後、解説席の「闘魂三銃士」の同期、蝶野正洋(59)と即席の引退マッチを実現させた。

武藤の主な一問一答は次の通り。

 

(自分から)おかげさまで自分の足で…そこまで車いすできたけど、自分の足で帰れました。

-感想

それほど悲しくもないし、ここまでの道のりの方がしんどかった、終わってみたらやっと終わってという感じ。

-内藤

プロレスビジネスが落ちたらあいつのせいだよ、そういうの観察しておきますよ。

-三銃士の技

慣れた技じゃないから決めるまでには至らなかった。ムーンサルトもとぶことができなくて、足の2本や1本をあげてもいいといったことはあるけど、やっぱりあげられなかった。うそつきだよ。ちゅうちょした。家族の顔や医者の怒ってる顔が出てきてちゅうちょしちゃった。

-3カウント

天井見てた。広いな、天井はって。東京ドームのど真ん中であおむけで寝られることはないので。うれしかった。

-蝶野

どうしてもやりたかった。デビュー戦にやった蝶野と締めくくりにしたかった。よくあいつあそこまで動けたよ。アドレナリン出てて、うれしかったです。期待に応えてくれて。

-10カウントなし

なんとなくあっさり終わりたい。からっとしてるじゃん俺。じゅくじゅくしたくないじゃん。いい終わり方だと自分でも思う。

-ゴールのないマラソン

39年間、厳しかったこともある。ケガが絶えなかったし、今回もこの1カ月、肉離れには本当にまいった。幸いにも思った以上に動けて良かった。やっぱり誰しも抱えることだろうけど、ゴールできてよかったです。多くのレスラーがこういう風に引退試合できていない中で、本当に俺は幸せなプロレス生活です。

-悔い

試合の中で、悔いはすげえある。もう少しできなかったかなと。次がないのに「次こうしたいな」と反省してるよ。引退するという実感ができていない。けじめ付けたんだから、後ろ髪引かれるじゃん、そういうこと言わないで

-夢

普通のおじさんになりたい。人工関節の足を抱えてるし、まともに歩けない。そういうのもできないんだから、ゴルフ出来る体になりたいですよ。思ったより悲しくない。明日から何すればいい。トレーニングはするよ。トレーニングしないと骨があわなくなるからね。また復帰したら詐欺でつかってしまう。

-プロレス界の今後

古館さんのコメントを聞いていて、これで猪木プロレスの終焉(しゅうえん)。俺もそう思うし、今から新しいプロレスが生まれてくる。この興行はどれぐらい見てるかわからない。おっきなお金が集まればレスラーも豊かになる。それがきっと新しいプロレス界の未来。

【関連記事】【ノア】武藤敬司、引退試合は内藤哲也に敗れる 最後は蝶野正洋とサプライズマッチ/ライブ詳細

【関連記事】ノア武藤敬司引退 デビューから38年、プロレスラー武藤敬司を振り返ります/写真特集2

【関連記事】ノア武藤敬司引退 84年デビューから38年 プロレスラー武藤敬司を振り返ります/写真特集1