炎の飛竜・藤波辰爾が、リングに帰ってきた。試合前から「ドラゴン」コールの大熱唱。往年のファンが声をからし、レジェンドのリングインを心待ちにした。ジュニアの礎を築いた藤波は、船木誠勝&新崎人生と組み、高橋ヒロム&越中詩郎&AKIRAとの6人タッグ戦に出場した。

藤波が先発すると、会場はさらに大盛り上がり。まして対峙(たいじ)した相手は、現IWGPジュニア王者の高橋ヒロム。新旧ジュニアの頭のにらみ合いに、会場は熱気を増した。両者が見合う中、ヒロムがチョップを連発すると、藤波は張り手で応戦。終盤には、藤波がドラゴンスクリューでヒロムを投げ飛ばすなど、ベテランの貫禄を示した。最後は藤波がAKIRAをドラゴンスリーパーでタップを奪い、見事に勝利を飾った。

試合後には、ヒロムからシングルマッチを要求された。握手は拒否したが「いい返事を返してやるよ」と言い放った。バックステージに登場すると、高橋とのリング上でのやりとりに「マイクって得意じゃないんだよね。滑舌もよくないし」と自虐的。「長くやっておくもんだなって。夢の続きを見ておきたい。彼とシングルを受けてあげるよというものをどっかに投げておかないと」と挑戦を受ける意向を示した。藤波は「ファンの声援があったからね(笑い)」と、引くに引けない状況だったことも明かし「明日(やるとか)言わんだろうな(笑い)」と、さすがに休養を求めた。