【ドバイ=奥岡幹浩】ボクシング男子71キロ級でパリ・オリンピック(五輪)日本代表に内定している岡沢セオン(27=INSPA)が、名誉ある大会に日本人として初めて出場し、0-5で判定負けした。

今年5月の世界選手権ライトミドル級銀メダルのサイジャムシド・ジャファロフ(ウズベキスタン)に主導権を握られると、独特の間合いから反撃を繰り出した場面もあったが及ばなかった。

出場したのは、国際ボクシング協会(IBA)主催のプロ形式ボクシングイベント。アマチュアボクシングは通常3分3ラウンド制で行われるが、今大会は3分6ラウンド制で実施。上半身は裸で戦い、勝敗によって賞金が変動する。敗れた岡沢は1万ドル(約150万円)、勝ったジャファロフは2万ドル(約300万円)を手にした。

21年世界選手権ウェルター級金メダルの岡沢は、アジア大会ライトミドル級を制してパリ五輪出場切符を獲得。その後はまずは疲労回復に努め、良化途上で今大会に臨んだ。前日の計量後は「このルールでどれぐらいできるか楽しみ」と話していたが、この日は相手が一枚上だった。

年内はこれが最後の実戦。年明けからは日本代表合宿なども組まれる。前日には「代表合宿に向けてもしっかり準備をしていきたい。年が明けたらオリンピックイヤー。パリ五輪に向けて、妥協することなくやっていかないと。少しの充電期間を挟んで、相当な気合を入れて練習していきたい」と話していた。ドバイでの経験を糧に、パリで金メダルをつかみとる。