プロボクシングWBO世界バンタム級王者ジェーソン・モロニー(33=オーストラリア)が2度目防衛戦に向け、30日に東京・新宿区の帝拳ジムで練習を公開した。5月6日、東京ドームで同級5位武居由樹(27=大橋)の挑戦を受ける。武居陣営となる大橋ジムの大橋秀行会長(59)、元世界3階級制覇王者の八重樫東トレーナー(41)が、シャドーボクシング1ラウンドという軽めのトレーニングを消化したモロニーの動きを視察した。

八重樫氏は「良い雰囲気を持った良い王者。体格、身長、骨格ともに想定内でしたね」と率直な感想を口にした上で「王者陣営はちゃんとつくってきたと思う。なめられている感じはしないし、紳士な王者。敬意を持ってやっつけたいなと思う」と気持ちを引き締めた。既にモロニー対策は仕上がっており「僕たちがチャレンジャーなので、僕たちがつくっていかないといけない。モロニー選手にとってのサプライズがあればいいなと。思考の上にいかないと勝てないと思う」と分析した。

今月15日に行われた武居の公開練習時、八重樫氏は「戦う前なので詳しい内容は言えないが、モロニー選手には3つの欠点がある」と指摘。この日、モロニーの公開練習を視察した後も「数少ない穴はある。サウスポーとの映像がないのでそれが当たっているかは分からないけれど、弱点というか、欠点というか、ここを突いていこうというのはある」と自信の笑みを浮かべた。

武居がK-1時代に在籍したPOWER OF DREAMの古川誠一会長の助言にも耳を傾けながらモロニー対策を練っているという八重樫トレーナーは「古川会長とも一緒に話してきたので、それを武居が実行するだけだと思う」と攻略への手応えを口にした。