日本相撲協会は28日、大相撲秋場所(9月10日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表した。

 西十両5枚目だった7月の名古屋場所で、11勝を挙げた朝乃山(23=高砂)がただ一人、新入幕を果たした。名門・高砂部屋からは03年春場所の朝赤龍以来、約14年ぶりの新入幕で、番付は幕尻の東前頭16枚目。95年初場所の琴ケ梅を最後に、富山県出身の幕内力士は途絶えていたが、89年秋場所の駒不動以来、戦後5人目となる同県出身の新入幕を果たした。近大出身では13年名古屋場所の徳勝龍以来、9人目で、学生相撲出身では今年夏場所の豊山以来、91人目の新入幕となった。

 3場所連続で4人が就く横綱陣では、3場所連続40回目の優勝を目指す白鵬(32=宮城野)が、2場所連続で序列最高位の東正位に就いた。日馬富士(33=伊勢ケ浜)は西正位、2場所連続途中休場の稀勢の里(31=田子ノ浦)は東の2枚目、出場すれば進退をかけることになる鶴竜(32=井筒)は西の2枚目となった。

 高安(27=田子ノ浦)を除く2大関は、ともにかど番を迎えた。照ノ富士(25=伊勢ケ浜)は今年春場所以来5度目、豪栄道(31=境川)は今年夏場所以来6度目で、ともに負け越すと大関陥落となる。

 9場所ぶりの関脇復帰を果たした嘉風(35=尾車)は、昭和以降生まれでは最高齢での関脇昇進となった。玉鷲(32=片男波)は4場所連続で在位した関脇から小結に陥落したが、三役は6場所連続となった。また栃煌山(30=春日野)は1年ぶりの小結復帰で、小結在位14場所は昭和以降、高見山(19場所)、安芸乃島(15場所)に次ぎ出羽錦と並ぶ3位になる。

 再入幕は、ともに2場所ぶりの復帰となる魁聖(30=友綱)と豊山(23=時津風)だった。

 新十両は2人。矢後(23=尾車)は、現師匠(元大関琴風)の部屋創設から9人目の関取輩出。また北海道出身力士では、14年名古屋場所の旭大星(27=友綱)以来、戦後77人目の新十両で、中大からは8人目、学生相撲出身では123人目の関取誕生となった。幕下付け出しデビューから所要2場所での新十両は、昭和以降1位タイ(12人目)のスピード昇進となった。大成道(24=木瀬)は現師匠(元前頭肥後ノ海)の部屋創設から11人目の関取輩出。青森県出身力士では15年初場所の阿武咲(21=阿武松)以来、戦後64人目の新十両昇進を果たした。

 再十両は3場所ぶり復帰の北■磨(きたはりま)(31=山響)と、4場所ぶり復帰の希善龍(32=木瀬)。ともに7度目の十両昇進で、これは最多の須磨ノ富士(8度)に次ぎ、男島、北桜、玉飛鳥と並ぶ史上2位となった。

 秋場所は、9月8日の取組編成会議で初日、2日目の対戦相手が決定。10日の初日を迎える。

※■は石ヘンに番