新十両で西13枚目の矢後(23=尾車)が、関取になって初めての連勝をマーク。

 星を3勝5敗と盛り返した。

 新十両に昇進した今場所、初めて番付が十両1桁の同9枚目琴恵光(佐渡ケ嶽)と対戦。懐に飛び込まれ土俵際まで寄られたが、左をのぞかせ、右は命綱ともなった前まわしを引きつけ逆襲。反対の西土俵へ一気に寄り切った。

 十両の土俵も8番目。対戦相手のくせ、特徴などを頭に入れて臨む余裕も、少しだけでも持てるようになった。立ち合いは「腰を割って立つこと」と言い聞かせ、その後の展開も「バタバタしたら(引き技などを)食う、と頭に入れていました」という。この一番を「焦らず落ち着いていけた」と振り返る、思い通りの相撲だった。

 十両残留には、残り7番で4つの白星が欲しいところ。ただ今は、星勘定はしない。「自分の相撲を取ることだけを考える。そうすれば星もついてくる」と自分に言い聞かせて、関取デビュー場所の残りも戦う。