大関豪栄道(31=境川)が、優勝に王手をかけた。東前頭9枚目貴ノ岩に執念の渡し込みを決め、11勝3敗とした。千秋楽は1差で追う横綱日馬富士との大一番。勝てば、昨年秋場所以来2度目の優勝だ。前日までの2連敗で、残り2日で16力士に優勝の可能性が残る混戦を招いたが、3横綱2大関休場の場所は大関-横綱決戦で締めくくられる。

 ◆千秋楽の1差直接対決 「一方が勝てば優勝、他方が勝てば優勝決定戦」のケースは、1場所15日制が定着した49年夏場所以降、72例目。過去71例のうち本割の勝敗は、豪栄道のような「勝てば優勝」が40勝31敗と分が良い。決定戦に持ち込まれた31度でも、逆転優勝できたのは17年春場所の稀勢の里ら10度だけ。圧倒的に優位に立つ。ただ、今回のように大関が逃げて横綱が追う展開は13度で、大関の本割は8勝5敗だが、決定戦になった5度は、4度も優勝を逃している。