トーナメントで争われる大相撲の第76回全日本力士選士権が2日、東京・両国国技館で行われ、平幕の豪風(38=尾車)が準優勝した。

 学生出身の豪風にとって、トーナメントはお手の物だった。高校、大学の大会は普通、団体戦も個人戦もトーナメントで行われ、金足農高、中大時に経験していた。それだけに「自分は完全にトーナメント向きですね。トーナメントで生まれ育っている。段々、気持ちが乗ってくる。大学の時も準決までいけば優勝。ベスト8とかはない。その前に負けるか、最後まで行くか」と、勝ち上がるごとにモチベーションも上がるトーナメントは肌に合っていた。

 この日も1回戦から4度勝って、優勝戦(決勝)まで上がってきた。優勝戦では惜しくも稀勢の里に寄り切られたが「歴代最年長準優勝かな?」と、表彰状を持ちながら笑顔を見せた。