大相撲の元横綱大鵬(故人)の孫で元関脇貴闘力の三男、納谷幸之介(17=埼玉栄高3年)が19日、さいたま市の埼玉栄高で、大嶽部屋への入門会見を行った。大嶽親方(元十両大竜)、同高相撲部の山田監督らが同席した中で「小さい頃からプロになりたいと思っていた。幕内で活躍できる力士になりたい」と意気込んだ。

 初土俵を踏む初場所(来年1月14日初日、両国国技館)で、大嶽親方からサプライズを用意されている。「彼だから許される。お孫さんだから」と新序出世披露で着ける化粧まわしは、祖父の元大鵬が現役時代に使用していたものを用意しているという。現在は部屋になく、保管している知人から送ってもらうという。

 会見場には元大鵬夫人の納谷芳子さんの姿もあり、角界入りする孫の姿に満面の笑みを浮かべた。「小さい時に『親方より強くなる』と言っていた。そしたら親方はにこっと笑って『頑張れよ』と言っていたのを思い出す」とエピソードを披露。しこ名は本名の「納谷」で挑む。大嶽親方は「どこまでも上がって欲しい」と、大横綱のDNAを引き継ぐ190センチ、160キロの巨漢に期待を込めた。【佐々木隆史】