大相撲の貴乃花親方(45=元横綱)が、時間無制限で親方衆から質問を受ける日本相撲協会の臨時年寄総会が今日28日、大阪市内で行われる。貴乃花親方は、元横綱日馬富士関による暴行事件が起きた昨秋以降、協会執行部と対立。協会発表と異なる証言や春場所初日からの欠勤、内閣府への告発状の提出など一連の行動への説明を求めた、役員以外の親方衆で構成する年寄会の要望で実現する。協会関係者によると、一部親方から「解雇」に相当する「契約解除」を含めた厳罰要求が出る見通しという。

 貴乃花親方との質疑応答後に処分案が出た場合、約80人からなる年寄会として決議する方針。八角理事長(元横綱北勝海)ら執行部は年寄会の総意を重視する意向で、処分を協議する29日の理事会に影響を与えそうだ。年寄会会長の錦戸親方(元関脇水戸泉)はこの日「過激な人もいるので、私と他の5つの一門の代表者が中立な立場で、まずは代表質問する」と、自ら司会役を務め、冷静に話し合いを進める意向を語った。

 年寄会は不定期で会合を開いて意見を集約する。今回は八角理事長らと協議し、全親方対象の年寄総会に拡大して実施。錦戸親方は「貴乃花親方に不信感を持っている人は多い。代表質問だけでは終わらないと思う」と、長期戦も予想していた。