3人が6戦全勝で並んで迎えた三段目の優勝は、千秋楽の優勝決定戦に持ち越された。

 最初に登場した東91枚目の佐々木山(27=木瀬)は、序二段で優勝争いする佐田ノ輝を寄り切りで破り、全勝をキープした。その24番後に、西11枚目の鏡桜(30=鏡山)と東47枚目の琴手計(18=佐渡ケ嶽)が全勝対決。鏡桜が押し倒しで勝ち7戦全勝とし、佐々木山との優勝決定戦進出を決めた。

 幕下常連だった佐々木山は、昨年秋場所の1番相撲で右足を脱臼骨折し、同場所の2番相撲から今年3月の春場所まで休場。5月の夏場所から復帰した。本割で7勝したことで、5場所ぶりの幕下復帰を決めていることもあり「最後もケガなく相撲を取って、勝ったら良かった、負けたら負けたで幕下には戻れるから」と肩の力を抜いて千秋楽の土俵に上がる。

 一方、前頭9枚目の実績がある鏡桜も、今年春場所の2番相撲で上手出し投げで勝った際、右膝の裏を負傷。先場所は全休しており、こちらも復帰場所で7連勝。2年前の名古屋場所を最後に、遠ざかっている関取の座へ近づきたいところ。「家族、子供が支えで、まだ力は落ちてない。7番勝つことが今場所の目標だった」と、優勝決定戦には気負わずに臨める。佐々木山とは幕下で2度対戦し2勝。約9年ぶりに落ちた三段目を1場所で通過し、再び上を目指す。