大相撲の関脇貴景勝(22=千賀ノ浦)が27日、春場所(3月10日初日、エディオンアリーナ大阪)に向けて、本格的な稽古を再開した。

出稽古に来た湊部屋の前頭逸ノ城と、同部屋の貴源治、隆の勝、貴ノ富士の十両3人と計14番。1月の初場所千秋楽で右足裏を痛めて以来、ちょうど1カ月ぶりに相撲を取ったが「良かったです。もっとダメかと思っていたから。これは自分にしか分からない感覚」と好感触を口にした。

幕内最重量226キロの逸ノ城にも立ち合い負けしなかった。それだけに「バッチシ! すごくいい状態だと思う」と、右足裏に違和感がないことを強調。初日を11日後に控えるが「稽古はペース配分したらダメ。できる限り早く100%の状態にもっていく」と、惜しまず連日、目いっぱい稽古していく考えだ。

逸ノ城には通算7勝2敗と大きく勝ち越しており、この日の出稽古は逸ノ城が希望したものだという。「でかい相手だからこうしよう、小さいからどういう風にしようと変えていたら、相手本位になる。自分がどうするか、というのが大事。勝ち負けよりも内容が大事」。1カ月ぶりに相撲を取って得た好感触こそが収穫だった。そんな中、春場所は大関とりとなるが「応援してくれる人に、いい報告ができるか、ガッカリさせてしまうかは自分次第」と、変わらず緊張感を維持して稽古を続ける決意も語っていた。