元横綱大鵬の孫、西幕下6枚目納谷(19=大嶽)が、初の幕下上位戦となった今場所を白星で締めた。

2勝4敗ですでに負け越しが決まっていた7番相撲、東幕下2枚目大成道(26=木瀬)を破った。相手の圧力に屈せず、突っ張り合いを制して押し倒した。「引かないで良かったです。しっかりいい相撲が取れました」。プロ入り後、負け越しが決まった中での一番は初めてで「(6番相撲で)負け越しが決まったときは『終わっちゃった』と思ったけど、そんな気持ちじゃ相手に失礼。自分の相撲を取りきろうと思った」と切り替えた。

28日から岐阜市での開催を皮切りに夏巡業が始まるが、未成年は巡業に参加できないため、場所後は主に都内の部屋で稽古に励む予定。今場所の5番相撲で負傷した左足首の完治も目指す。「今場所は自分の相撲をちゃんと取れているところもあった。でも、まだまだ我慢できずに引いたり、組まれることも多かった。甘えがあったと思う。稽古でしっかり我慢できるようになりたい」。収穫も課題もあった充実の場所を終えて、19歳の大器はさらなる飛躍を目指す。