西幕下5枚目まで番付を戻してきた元幕内の宇良(28=木瀬)が白星発進を決めた。琴太豪(佐渡ケ嶽)に押し込まれたが、うまく左腕をたぐり、最後は左からの上手出し投げを決めた。

「何も考えずにいった。流れに乗って相撲をとれてよかった」

両膝の大けがで序二段まで番付を落とし、昨年九州場所で復帰を果たしてから5場所目。勝ち越しを重ねて順調に番付を戻してきた。一気に幕内復帰の可能性もある地位だが、「5枚目なんで十両までは自分の中では考えていない。勝ち越したいです」。

膝のけがの再発防止を徹底し、稽古も基礎運動しかできていない。それでも勝ち星をあげられるのは天性のもの。「思い切って相撲をとるだけで、勝敗は後からついてくるものと思っている。全力を尽くしていきたい」と無心を強調した。