首位の2人が、そろって2敗を守った。先に取組を行った西前頭筆頭大栄翔は、竜電を下して自己最多タイの11勝目。下からの低く、強烈なもろ手突きで竜電の上体を起こし、回転の効いた突き押しで押し出した。

かど番を脱出した大関正代は、結びの一番で関脇隆の勝と対戦。引いて土俵際に追い込まれたが、土俵を割る寸前に逆転のはたき込み。軍配は正代に上がり、物言いがついたが、協議の結果、軍配通りとなった。優勝争いは千秋楽にもつれ込む展開となった。

大関朝乃山、関脇照ノ富士、平幕の逸ノ城、琴ノ若が4敗を守り、2敗の正代、大栄翔に食らいついた。

新入幕の翠富士は、妙義龍をすくい投げで破って勝ち越しを決めた。再入幕の明瀬山は、豊山を突き落としで破って幕内で初めて勝ち越すなど、番付下位の2人が存在感を示した。

初日から5連敗した豊昇龍は、志摩ノ海を内掛けで破って8連勝して勝ち越し。阿武咲は優勝争いに加わっていた明生を下し、2場所ぶりの勝ち越しを決めた。