優勝こそ消滅したものの、関脇照ノ富士が2場所連続の2桁白星をもぎ取った。立ち合いで突っ込むと、正代にいなされて土俵際へ。もろ差しを許して不利な体勢になったが、驚異的な粘り強さを見せた。土俵際に追い込まれる度に踏ん張り続け、後ろを取られたが反応よく向き直って反撃。頭をつけながら前に出て行き、タイミング良くはたき込んではわせた。白熱した一番を「中に入られたけど、よく残れたなという感じ」と淡々と振り返った。

復帰を目指す大関へ、また1歩近づいた。小結だった昨年11月場所での13勝に続く2桁白星で、春場所での大関とりへの足固めが完成。これまで何度も口にし、意識してきた10勝目を挙げたが「まだ一番残っている。明日1日頑張ってからという感じ」と浮かれず。千秋楽で初顔合わせの明生を下し、大関とりへ勢いをつける。