「第73代横綱照ノ富士」が誕生した。日本相撲協会は21日午前、東京都内で臨時の理事会を開き、モンゴル出身の大関照ノ富士(29=伊勢ケ浜、本名ガントルガ・ガンエルデネ)の横綱昇進を、全会一致で決定した。これにより第73代の横綱誕生が決まった。

新横綱となった照ノ富士は、都内の伊勢ケ浜部屋で開かれた伝達式に臨んだ。高島理事(元関脇高望山)と浅香山審判員(元大関魁皇)を使者に迎え、「謹んでお受けいたします。不動心を心がけ、横綱の品格、力量の向上に努めます」と口上を述べた。

横綱誕生は17年初場所後の稀勢の里(現荒磯親方)以来4年半ぶりで、令和では初めて。外国出身力士としては曙、武蔵丸(以上米国)、朝青龍、白鵬、日馬富士、鶴竜(以上モンゴル)に続き7人目で、モンゴル出身は5人目。照ノ富士は大関復帰を果たした5月の夏場所を、12勝3敗で2場所連続優勝。さきの名古屋場所は、千秋楽全勝対決で横綱白鵬に敗れ14勝1敗の優勝次点だったが「2場所連続優勝、もしくはそれに準ずる成績」という横綱審議委員会(横審)の内規をクリア。19日に横審定例会合が行われ、全会一致での推薦が答申されていた。