東三段目21枚目藤青雲(23=藤島)が、西三段目73枚目鳴滝(22=伊勢ノ海)との全勝対決を制し、三段目優勝を果たした。

立ち合いは右を差しにいったが差せず、横に動かれたしっかりと足を運んでついていって押し出した。自身の取組の前に、同じく全勝だった勝呂が負けたため、勝った方が三段目優勝だっただけに「先場所と先々場所は決定戦だったので違う緊張感があった。緊張したけど動けたと思う」と振り返った。

部屋での充実した稽古が実っている。兄弟子の十両武将山や幕下力士らと稽古を行っているという。明大から1度は実業団に入るなどもともとの実力はあり、稽古でさらに磨きをかけている。「関取と取っているので自信になる」と納得。ただ「三段目で優勝できるとは思わなかった。三段目に上がると力の強さとか立ち合いの強さが違う」と序ノ口、序二段との違いを語ったが、実力を発揮して優勝した。

初土俵から無敗が続き、本割での連勝は21にまで伸びた。「全然考えていません。伸ばせるだけ伸ばしたい」と無欲で土俵に上がる。ザンバラ姿はスピード出世の証し。まげが結えるのは「来年の3月ぐらい」だとか。連勝を伸ばし、新十両昇進まで駆け上がる。