大相撲の夏場所(12日初日、東京・両国国技館)に向けた横綱審議委員会(横審)による稽古総見が2日、同所で行われ、大関貴景勝(27=常盤山)が大関陣との申し合いに参加し、1勝5敗と苦戦した。

琴桜、豊昇龍、霧島との4大関との申し合いでは思い通りの相撲は取れていなかった。無理もない。先場所はかど番脱出後の14日目から休場。場所後の春巡業も「右大胸筋損傷、頸椎(けいつい)神経根症」で全休した。上位陣との相撲は先場所以来で「久しぶりの感覚だった。確かめながら」とまだまだ試運転の段階だ。

古傷の首痛の影響で、ここ数年はケガとの闘いが続く。強烈なぶちかましが身上だけに、もどかしい状況が続くが「焦っても仕方ない。(今日は)上とやれたことが良かった」と地道に忍耐強く、夏場所に向けて調整していく。