東前頭15枚目の高安(34=田子ノ浦)が悲願の初優勝へ望みをつないだ。小結の平戸海を突き出し、今年春場所以来の2桁10勝目をあげた。全勝で優勝争いを走っていた大の里が敗れて1差に接近。幕内下位から無欲で初の賜杯へ、残り3日間に挑む。大関経験者の関脇霧島も大関琴桜に上手投げで勝ち2敗を守った。

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経験値が違う。小結2場所目で売り出し中の平戸海に高安が力の違いを見せつけた。立ち合いから馬力の違いで攻め込み、最後は突き出した。「まあ落ち着いて相手を見ていけた」と冷静に振り返った。

だれもが認める実力者だが、最大の敵はけが。今年も皆勤は春場所(11勝4敗)だけで、あとの3場所は途中休場で責任を果たせていない。その悔しさはだれよりも肌で感じる。「体は動いている。のびのびやりたいですね」と静かな口調に決意をこめた。

まだ優勝経験がないのは不思議でしかない。何度も争いには加わりながら、悲願を逃してきた。今場所は幕内下位、全くのノーマークで白星を重ね、残り3日でトップに1差と迫ってきた。プレッシャーもない。「まだ3日あるんで自分の相撲をとるだけ。(調子は)尻上がりにきている」。円熟味に満ちた34歳。逆転への体勢は整った。

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