[ 2014年6月25日8時11分

 紙面から ]<W杯:スペイン3-0オーストラリア>◇1次リーグB組◇23日◇クリチバ

 1次リーグ敗退が決まっていたスペインが前回大会覇者としての意地を見せた。火付け役となったのは前回大会得点王のFWダビド・ビリャ(32=Aマドリード)だった。前半36分、グラウンダーのクロスに技ありのバックヒールで先制点を決めた。スペイン代表史上4人目の3大会連続得点。得点後はユニホームの左胸に描かれたエンブレムに何度もキスをしてみせた。

 今大会ここまで出番がなかった。「もっとこの大会に残りたかったが、仕方ない」と悔しがった。大会前には代表引退を表明。W杯の最後のピッチに「いつまでも代表でプレーしたいが、ここで終える方がいいだろう」とあらためて引退を口にした。

 4大会ぶりの1次リーグ敗退。08年から2度の欧州選手権とW杯を制し“3連覇”を成し遂げた王者として徹底的に研究された。マンネリによる意欲の低下や、国内リーグと欧州チャンピオンズリーグの優勝争いによる疲労も敗退原因と指摘される。しかし最終戦では3得点し圧倒。細かいパスワークでスペインらしさは世界に示すことができた。

 ▼W杯個人通算得点

 スペインFWビリャが、W杯通算9ゴール目で歴代13位タイに浮上。前回大会で塗り替えた同国のW杯最多得点記録をさらに更新した。06年大会の3点に始まり、10年大会は5点で得点王。3大会連続ゴールは、スペインではDFイエロ、FWラウル、FWサリナスに次いで4人目。Aマッチ通算得点数も59とし、自身の持つ同国最多記録を更新。