AKB48高橋みなみ(24)の卒業コンサート「祝 高橋みなみ卒業“148・5cmの見た夢”in 横浜スタジアム」が27日、開催された。グループをけん引してきたカリスマリーダーを送り出すために、前田敦子(24)大島優子(27)ら卒業生たちも駆けつけた。コンサート後には会見にも応じ、理想の男性像も語った。残すは、4月8日の25歳の誕生日に秋葉原のAKB48劇場での卒業公演で、長い間担ってきたアイドルの肩書を下ろす。

 高橋のためだけに、横浜スタジアムにはひと足早い満開の夜桜が彩った。2万8000人の観客がピンクのペンライトとうちわを掲げる。14歳から10年4カ月所属したチームA、そしてAKB48のグループカラーに染まる景色を見渡した高橋は涙ながらに感謝した。

 「約束させてください。私、高橋みなみは、努力は必ず報われると、卒業したこの先、必ず証明します。それがAKB48にできる私の恩返しです」

 優しい語り口で誓うと、卒業ソング「背中言葉」を、続く「桜の木になろう」からは、初代リーダーとして慕った折井あゆみら、同じ1期生の仲間も集まってくれた。そしてデビュー曲「桜の花びらたち」を歌った。

 2時間50分、全31曲にセンターで出演して“AKB48たかみな”を出し切る。一瞬も目が離せない前代未聞のコンサートだった。

 1曲目から高橋に続き前田が登場。2人の友情曲「思い出のほとんど」を歌い出す前には、早くも2人とも号泣した。大島や板野友美、篠田麻里子らと思い出のヒット曲を歌い、さらに、新潟NGT48、名古屋SKE48、大阪NMB48、博多HKT48、AKB48。「48グループのみんなと一緒に歌えて、とっても幸せです!」。全ての後輩たちとも共演した。

 気温7度で、みんなが震える中「私、アドレナリンが出て温かいよ。すっごい楽しかった。まだ倍ぐらいイケるよ。これが10年のたまものですよ!」。別れの寂しさだけじゃない。アイドルを完全燃焼した最高のステージだった。

 「秋元先生、最高なグループを作ってくださり、本当にありがとうございます。私は幸せでした。残るメンバーにAKB48の未来を託します。夢や希望はいつだって目の前にあります。どんどん進んでいってください」。

 図らずも巡った年度末のラストステージ。ここで学舎AKB48を卒業するのは、運命(さだめ)だった。【瀬津真也】