AKB48チーム8が22日、東京・秋葉原のAKB48劇場で、新公演「その雫は、未来へと繋(つな)がる虹になる。」初日を迎えた。21日には報道陣にゲネプロ(通し稽古)を公開した。

テーマは汗や涙、雨など、「雫」を連想させる言葉で、「スコールの間に」「After rain」などが採用された。今年からチーム8メンバーがAKB48の別チームとの兼任がスタート。ゲネプロ後の囲み取材で、岡部麟(22)は「先輩との活動の方が多くなってきて、そこで悔しさを感じたりしました」と明かしつつ、「(メンバーが)それぞれのチームで涙を流しながら、苦労してやっていたのは知っていたし、MCや自分の見せ場のユニットでも、みんな(経験を)持ち帰ってきてやっているなって感じました」と、メンバーの成長を実感していた。

一方で、「最近、流した『雫』は?」と聞かれると、佐藤七海(18)がゲネプロでの恥ずかしい失敗を明かした。「『直角Sunshine』の前のMCで緊張して、しゃべろうと思ったらよだれが出ちゃった(笑い)」。佐藤から、ゲネ中にわざわざ「よだれが出た」と報告を受けたという太田奈緒(23)は「言われても判断に困るよ」と苦笑いしていた。

セットリストは、08年からAKB48グループの制作に携わっている湯浅順司氏が考案した。AKB48本体や派生ユニットの1059曲の中から、知る人ぞ知る名曲が選ばれた。公演は雨の日限定で、アンコールで1曲「直角Sunshine」が増える、48グループ史上初の試みも行われた。あいにくの天気だった初日も披露され、太田は「こうやって公演に来てくれた皆さんも、この曲を通して元気になって帰ってくれたらいいなと思います。この曲ができて良かった」と笑顔で語った。

ダンスが得意なメンバーが多いチーム8らしく、激しいダンスも織り交ぜた公演となった。ユニット曲「愛しさを丸めて」は、横山結衣(17)が振り付けを担当した。負けず嫌いの横山は、同曲の前のユニット曲「10クローネとパン」の振り付けを見て、「インパクトが欲しいと思って、3日前に(難しい振りに)替えました」と明かした。

初日には、グループ内のダンスオーディションに勝ち残り、15日の「ベストヒット歌謡祭」でAKB48シングル「NO WAY MAN」のフロントメンバーに選ばれた谷川聖(17)も出演した。並み居るダンスメンバーに勝っての晴れ舞台に、「決まった時も、チーム8のみんなが祝福してくれました」と大喜び。一方で、「AKB48の代表として出て、気持ちもしっかりしないといけないなと思いました。背負うものがたくさんあるんだと感じました。チーム8以外の仕事で得たものを、チーム8にも持ち帰って、刺激にもなれたらいいな」と気を引き締めた。

日韓ガールズユニットIZ*ONE(アイズワン)に加入し、48グループでの活動を休止している栃木代表の本田仁美(17)は出演しなかった。チームメートの飛躍的な活躍に、岡部は「9割は心からうれしいけど、1割はヤバイなという気持ちです。置いて行かれないように付いていかないといけませんね」と決意を口にしていた。