林家正蔵(63)が落語協会の会長に就任しました。かつて、落語界に正蔵も参加した「六人の会」という集団があったことをご存じでしょうか。2003年に春風亭小朝が中心となって、上方落語協会の笑福亭鶴瓶、落語芸術協会の春風亭昇太、落語立川流の立川志の輔、落語協会の正蔵(当時はこぶ平)と柳家花緑の6人が集結。団体の壁を超えて様々なイベントを行うことで、世の中に落語を広くアピールすることを目的としていました。

次代の落語界を担う若手たちも抜てきした「東西落語研鑽会」、銀座のいくつかの会場で数多くの落語家たちが出演した大規模イベント「大銀座落語祭」を開催するなど、大きな花火を打ち上げ、私を含め、マスコミも大きく取り上げました。2008年の「大銀座落語祭」は延べ400人の落語家らが出演し、観客動員は5万5000人を超えました。

そして、こぶ平だった正蔵が2005年に9代目正蔵を襲名した時、上野から浅草まで7台の大型車両を使ったパレードを敢行。それぞれの車両に「六人の会」メンバーが分乗し、沿道には14万人もの人が集まりました。

その後、「六人の会」としての活動は終息しましたが、今に続く落語界の活況に一役を担ったことは確かでしょう。正蔵は会長就任が決まった後、落語芸術協会会長の昇太に挨拶の電話をしたそうですが、志の輔も落語立川流の会長です。「六人の会」メンバー6人のうち、3人がそれぞれ所属する団体の会長となり、今後は団体間の交流も増えるかもしれません。【林尚之】

落語協会の会長に就任し、会見した林家正蔵(2026年3月撮影)
落語協会の会長に就任し、会見した林家正蔵(2026年3月撮影)