「M-1グランプリ 2025」の決勝メンバー9組が明らかになった(あと1組が敗者復活から参戦する)。

お笑いファンの1人として、思うのはただひとつ。豪快キャプテン、たくろうを全力応援する-ただそれだけだ。どちらかが優勝してくれれば、こんなにうれしいことはない。

「三つ子の魂百まで」とはよく言ったもので、子どもの頃から上方漫才(夢路いとし・喜味こいし、中田ダイマル・ラケット、横山やすし・西川きよし他)に親しんだ者からすれば「漫才は関西弁でこそおもしろい」が本音。

つまり、大阪・よしもと漫才劇場(マンゲキ)で切磋琢磨(せっさたくま)するコンビに、迷わず肩入れしてしまう。9組中、いわゆる大阪組(ふだん大阪を活動拠点としている)が2組しかいないのは不満だが。

2019年にミルクボーイが優勝して以来、昨年の令和ロマンまでM-1王者はすべて東京組。「おもしろい者が勝つ」「お笑いに大阪も東京も関係ない」という理屈は理解しているつもりだが、いいかげん、この流れをストップしてもらいたい。令和ロマンの強さは素晴らしいが、2度目の優勝を飾った昨年は、バッテリィズが選ばれるべきだったと今でも信じている。

そのバッテリィズ。彗星(すいせい)のように現れ、準優勝したのは、決勝会場のファン(たぶん東京近郊の方が大半)にとって、バッテリィズの存在がさほど知られていなかったことが大きいと思う。エースの純粋なほどのアホっぷり、その隣で表情をまるで変えずに漫才をリードする寺家。「知らなかった」人ほど、その分インパクトがあったはず。

あの夜、バッテリィズはふだんどおりに自分たちの漫才を演じた(ように映った)。話術の緻密さには欠けるかもしれないが、自然な流れのなかでエースのキャラクターを最大限アピールし、それがファンの目には新鮮だったし、大爆笑となった。

その意味で、豪快キャプテンも、たくろうも、他の決勝メンバーに比べて東京での知名度は劣る分、逆にプラスに作用するのではないか。もちろん、彼らがベストを尽くすのが前提条件だが。

正直に言えば、大阪びいきの目で見ても、エバースは手ごわい。それでも豪快キャプテン・山下ギャンブルゴリラの切れツッコミ、飄々(ひょうひょう)としたべーやんには笑わずにいられない。たくろうは、マンゲキの怪人・赤木裕を巧みに操るきむらバンドの手綱に注目だ。

決勝は21日。豪快キャプテン、たくろうの漫才でスタジオが大きな笑いに包まれる様子が今から目に浮かぶ。

最後に、決勝の直前に行われる敗者復活にも触れておきたい。準決勝で敗退した面々が最後の決勝行きチケットを賭けて闘う真剣勝負。ここは結成から15年、M-1ラストイヤーの黒帯(大西進、てらうち)の奮闘に期待したい。全国的には知られていないが、彼らの実力もホンモノだ。【三宅敏】(ニッカンスポーツ・コム/コラム「ナニワのベテラン走る~ミナミへキタへ~」)

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