今期のドラマランキング上位に位置する日曜劇場「Get Ready!」。正体不明の闇医者チームが多額の報酬と引き換えに患者の命を救う物語、お金だけが目的でなく、そこに人間ドラマが加わっていく。内容もだが、主人公となる外科医の名前(どちらもはざま)や髪形も似ていて、手塚治虫の名作漫画「ブラックジャック」をほうふつとさせる、というか完全にオマージュだと言っていいだろう。

キャストは、妻夫木聡に藤原竜也、松下奈緒と主演級の俳優が並び、さらに各話のゲストに柄本明、池松壮亮と豪華な顔ぶれである。これまでは漫画同様、生死をさまよう患者に「生きることとは何なのか?」を問い、本当に大切なものは何かと毎回考えさせられる内容であった。

さて後半戦、主人公はじめチームの過去が浮き彫りになることで、漫画とはまた違った展開になるはず。よりオリジナルな要素が加わることでさらに楽しませてもらえるのではないかと期待する。

そこで今回紹介したいのは、正体不明の闇医者チームの1人・スペードを演じる日向亘。役どころは若き万能ハッカー、外科医の妻夫木、オペナースの松下、交渉役の藤原と共にチームとして行動する。初見の方もいるのではないかと思い簡単にプロフィルを紹介。14歳の時にホリプロが開催した「メンズスターオーディション」でグランプリを獲得。副賞であった映画「太陽は動かない」での俳優デビュー、その後「仮面ライダーリバイス」にも出演。まだ18歳なこともあり、作品数は少ないが今年注目の若手俳優の1人であるのは間違いない。

彼を最初に見たのは、前述した映画「太陽は動かない」。ここでは藤原竜也の高校時代を演じていた。加藤清史郎や南沙良と同年代の俳優たちとデビュー作らしく初々しい演技をみせる。目力が強くスクリーン映えもし、見た瞬間にいい俳優だなと思いエンドロールで名前を確認。日向に亘と、思いのほか銀幕のスター感があったことを今でも覚えている。

事務所のオーディションから映画デビュー。そしてライダーになり、事務所の先輩(妻夫木、藤原)のドラマでメインにキャスティングされる。いわゆるエリート街道まっしぐら。サッカーの世界に例えると、冬の選手権の得点王から川崎や鹿島といった強豪チームに入団といったところだろうか。今回のドラマではまだまだ芝居どころは少ないが、物語の展開と共に増えていくだろう。超大型ルーキーとして今後の活躍に期待です。(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「映画監督・谷健二の俳優研究所」)

◆谷健二(たに・けんじ)1976年(昭51)、京都府出身。大学でデザインを専攻後、映画の世界を夢見て上京。多数の自主映画に携わる。その後、広告代理店に勤め、約9年間自動車会社のウェブマーケティングを担当。14年に映画「リュウセイ」の監督を機にフリーとなる。映画以外にもCMやドラマ、舞台演出に映画本の出版など多岐にわたって活動中。また、カレー好きが高じて青山でカレー&バーも経営している。昨年11月には俳優藤原大祐主演の最新作「追想ジャーニー」を公開した。