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神シェフ集結！ラスベガス夢グルメ

グルメも建築も…ベガスで世界一周

　食の世界的祭典「ベガス・アンコルクド」が開催される米ラスベガスは、世界屈指のグルメ都市、ショッピンク都市、エンタメ都市として急成長しています。ケタ外れの多目的空間が次々と開発され、有名シェフによる新規レストランも続々参入。世界各地の観光名所を模したド派手建築の数々と合わせ、まさに別世界のわくわく感にあふれています。

自由の女神にスフィンクスのカオス

　ラスベガスといえば、約７キロにわたって巨大カジノホテルやリゾート資産が林立するストリップ通りだ。客室数６８００以上のＭＧＭグランドをはじめ、客室数世界ランキング上位２０のうち、１２をラスベガスのホテルが占める。

　楽しいのは、巨大ホテルの多くがそれぞれのコンセプトを持ち、めぐっているだけで世界一周気分を楽しめることだ。ニューヨークの摩天楼や自由の女神を再現しているニューヨーク・ニューヨーク、ピラミッドとスフィンクス像がひときわ目立つルクソール、エッフェル塔が美しいパリス、ローマ時代の美術館のようなベネチアンなど、とにかくカラフル。〝なんちゃって建築〟というにはあまりにも徹底した作り込みで、ベガス流の迫力に「よくやるなあ」「よくできてるなあ」とあっけにとられるばかりだ。

名物噴水ショーに歌舞伎登場

　ストリップ通りの中心にあるベラージオホテルは、噴水ショーで有名。通りから見られるエンタメスポットとして、多くの観光客が足を止める。５月３日～同７日まで歌舞伎俳優市川染五郎がラスベガス公演を行ったことを記念し、噴水ショーも「ジャパンウイーク」バージョンがお披露目。笛や太鼓、三味線の歌舞伎音楽に合わせてド派手な噴水がドカンドカンと打ち上がり、「かっこいい」と注目を集めた。ベラージオは、シルク・ドゥ・ソレイユ常設公演「Ｏ（オー）」の専用劇場があることでも有名だ。

トレンドは屋外でカジュアルフード

「ＢＥＥＲＨＡＵＳ」のビーフサンドイッチ。気持ちいいオープンスペースに、ビールとカジュアルフードがぴったり

　巨大ホテル、ニューヨーク・ニューヨークとモンテカルロの間に４月にオープンしたばかりの多目的施設「ザ・パーク」も人気を集めている。暑さ対策として水のオアシスを多用した公園と、アートな雰囲気が融合した新たなエンタメ地区だ。レストラン施設や、２万人収容の「Ｔ－Ｍｏｂｉｌｅアリーナ」などが目玉で、一帯のエリアは人々が散歩やおしゃべりを楽しめる、広々としたパティオ空間になっている。

　ＭＧＭ広報担当のエミリー・オルソン氏は「これまでは、グルメもショッピングも屋内で楽しむのが一般的でしたが、最近は外でくつろぐのがトレンドになっているんですよ」。レストランも、フライドチキンハンバーガーなど、オープンエアーが似合うカジュアルフードの名店がそろう。

　「ＢＥＥＲＨＡＵＳ」は、そんな名店のひとつ。世界の珍しいビールと、アメリカンフードを楽しむことができる。ビーフサンドイッチは、どっさりはさまれた薄切り牛ロースと、さっぱりしたホワイトチェダー、柔らかいパンの三位一体が幸せな高級バーガー（１４ドル＝約１５００円）。ひき肉パテが主流の日本では味わえないフレッシュな食べ応え。グリルチキン、サラダなど、カジュアルのカテゴリーとは思えないクオリティーで、グルメ都市の底力を感じる。