利酒師でエッセイストの葉石かおりさんが、自著「うまい日本酒の選び方」の内容および写真が別の書籍に許可無く盗用されたことを明かし、回収を求めたが取り合ってもらえなかったとして「ただ、ただ悲しいです」と心境を吐露した。

 葉石さんは26日に更新したブログで、「拙著『うまい日本酒の選び方』の内容、写真が許可無しに、パクられてしまいました。明日、セブンイレブンでタイトル『日本酒入門』で限定販売されてしまうと、発売日前日に担当者から連絡がありました」と明かした。

 葉石さんは「一般的に著作権のあるものは、許可無しで転載することは違反です。契約書まで交わしているのに、何の連絡もありませんでした。構成はまんまで、語尾を変えたにすぎない本が、わずか500円で売られてしまうなんて」と憤慨。回収を求めたところ、ネット販売は止める事ができたが、コンビニでの販売は期間限定販売ということで取り合ってもらえず、店頭に並ぶことになったという。

 葉石さんは自著の購入者に謝罪するとともに、「私自身も残念で仕方ありません。拙著発売からわずか半年。こんなことに巻き込まれてしまい、今はただ、ただ悲しいです」とつづった。

 さらに翌27日に更新したブログでは、回収を求めても取り合ってもらえない状況について、「販売期間が短いから回収できないと言われ、有無を言わさず著作権が侵害されてしまうのが、私は悲しくて、悲しくて、たまりません 個人は黙らされ、泣き寝入りするしかないのでしょうか?」と訴え、「構築してきた知識や信頼が、たった500円で…考えただけでも泣けます」と辛い心境を明かした。