11月20日付で、星組トップ北翔海莉(ほくしょう・かいり)と同時退団すると発表していた宝塚歌劇団の星組トップ娘役、妃海風(ひなみ・ふう)が28日、兵庫県宝塚市の劇団事務所で退団会見を開いた。

 北翔からは今年1月の「LOVE&DREAM」公演時に退団の意向を告げられたといい、妃海は「私もご一緒に」と即答。「私、涙で、北翔さんの顔もよく見えなかったんですが、温かく、優しい空気で包んでくれたことは覚えています」と明かした。

 09年入団で95期生の妃海にとって、11学年上の北翔は大先輩。「宝塚の中だけではなく、人間としても日に日に尊敬の思いは強くなっていったので、(同時退団の気持ちは)揺らがなかった」と話した。

 料理上手な北翔は、けいこに熱中するあまり余裕を失っていた妃海に、おにぎりを作ってきてくれたこともあった。

 妃海は「私なんかにも、気を配ってくださる。人間、こうじゃなきゃいけないよねって、たくさん学ばせていただいた」と、感謝の言葉を連ねた。

 その後、妃海も料理を勉強し「肉巻きサラダ、ハート形おにぎりの弁当をお渡しした」と言い、全力で大先輩に従おうとする姿は、そのまま、舞台上でも息の合ったトップコンビとしてのパフォーマンスにつながっていった。

 退団後の予定は「ほんとに驚くほど、何も決めてない」と言いつつも「私、ときめきスイッチがいつ何に入るか分からないので、どうなるか…」と苦笑。また、結婚の予定には「ないです」と言いながらも「北翔さんのような王子さまが現れたら、すぐにでも結婚したい」と話していた。