女優山口まゆ(15)が映画「相棒-劇場版4-」(橋本一監督、来年2月11日公開)のヒロインに抜てきされた。14年に本格デビューして以来、数多くの話題ドラマに出演している注目の存在だ。今回も、ベテラン俳優に囲まれながら、物語のカギを握る重要な役どころに挑戦した。

 注目の新進女優がさらなる飛躍のチャンスをつかんだ。山口は出演が決まった「相棒-劇場版4-」で10歳の時に誘拐されて行方不明となったが、ある時、突然姿を現す少女を演じた。この少女の出現によって、巨大な事件が動きだすというキーマンでもあるヒロインに起用された。「相棒」シリーズには初参加となったが「有名な作品だったので、楽しみでもありましたが、(撮影は)とても緊張しました」という。役柄については「今までになかった強い意志を持った女の子」と捉えており、「初挑戦のことばかりでした」と振り返った。

 主人公の杉下右京警部を演じる水谷豊(64)をはじめ、反町隆史(42)や、警視庁総務部広報課課長役で次期ドラマシリーズにも出演が決まった仲間由紀恵(36)、警察庁長官官房付を演じる石坂浩二(75)らそうそうたる顔ぶれが並ぶ中、今回ただ1人と言っていい年少キャストとして参加した。水谷と反町について「緊張している私に対して、とても優しくて、(撮影合間の)空き時間にいろいろとお話をしてくださってうれしかった」という。また「1つ1つのシーンで本当に学ぶことがたくさんありました」と大先輩の演技を間近で見ることができ、吸収することも多かった。トップクラスの俳優や女優に囲まれた撮影で「現場では緊張と不安でいっぱいでしたが、相棒チームの皆さんが温かく迎えてくださったので、自分なりに精いっぱい頑張りました」という。

 山口は、テレビ朝日系ドラマ「アイムホーム」で木村拓哉(43)が演じた主人公の娘を演じたほか、TBS系ドラマ「コウノドリ」では妊娠した中学2年生という難役にも挑戦して注目された。出演映画「雪女」(杉野希妃監督、来年公開予定)が東京国際映画祭のコンペティション部門出品が決まるなど、女優として着実にステップアップしている。

 ◆山口(やまぐち)まゆ 2000年(平12)11月20日、東京都生まれ。子役を経験後、14年フジテレビ系ドラマ「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」で本格デビュー。その後は同年NHKドラマ「聖女」や15年テレビ朝日系「アイムホーム」TBS系「コウノドリ」などのドラマに出演。映画は15年「くちびるに歌を」などに出演。CMはベネッセ、小野薬品工業、パナソニックなど。特技はピアノ、クラシックバレエ。157センチ。血液型A。

 ◆「相棒-劇場版4-」 謎の国際犯罪組織が日本政府に巨額の人質身代金を要求するが、政府はこれを拒否。その報復として世界スポーツ競技大会の祝勝パレードが無差別テロの対象として狙われる。