NHK大河ドラマ「真田丸」(NHK総合午後8時)が18日で最終回を迎えた。同作では織田信長、明智光秀など有名な武将であっても、ナレーションを務めた有働由美子アナの語りのみで容赦なく処理される「ナレ死」という言葉が話題となった。第4回で歴史上の大事件である「本能寺の変」の描写が、燃えさかる甲冑(かっちゅう)が崩れ落ちるシーンと有働アナの「天下統一を目前に、織田信長が死んだ」という短い言葉で終わったのを始まりに、その後多くの登場人物が「ナレ死」であえなく退場した。その語りとともに作品中の主な「ナレ死」を振り返る。

 織田信長「天下統一を目前に、織田信長が死んだ」

 穴山梅雪「穴山梅雪が再び甲斐の地を踏むことはなかった。木津川近くの林の中で落ち武者狩りに遭い、命を落とした」

 明智光秀「6月13日、明智光秀は山崎の合戦において、羽柴秀吉に敗れた」

 豊臣秀長「秀吉を支え続けた大和大納言豊臣秀長は天正19年1月22日、秀吉を残して52歳でこの世を去った」

 おとり(真田昌幸の母)「武田信玄でさえ一目置いたという真田一徳斎。その妻おとりは…」というナレーションの後、「ちと早すぎた!」という演技で「ナレ死」を跳ね返した。その後「武田信玄でさえ一目置いたという真田一徳斎。その妻おとりは、文禄2年8月1日、子供と孫たちにみとられ、その生涯を閉じた」

 小早川秀秋「小早川秀秋は関ケ原の合戦より2年後、自分のしたことの罪の重さにさいなまれ、21歳で謎の死を遂げる」

 本多忠勝「その一生を家康のために尽くした本田忠勝は、大坂の陣を待たず慶長15年、この世を去る」

 加藤清正「加藤清正はこの会見後、肥後へ戻る船の中で発病し2カ月後に死んだ」

 薫(真田昌幸の妻)「真田昌幸の妻、薫は夫が死んだ2年後、江戸にてこの世を去る」

 片桐且元「片桐且元。関ケ原以降の豊臣政権を1人で背負っていたこの男は、豊臣を裏切ったことを悔やみ続け、これよりおよそ半年後急死する。病死とも自ら命を絶ったとも言われる」(その後、最終回に登場したが死のシーンはなし)

 織田有楽斎「千利休の弟子でもあった有楽斎は、その後茶道に専念し、穏やかな余生を過ごした」