演歌歌手小林幸子(63)が、今月12日に、新潟県長岡市山古志地域(旧山古志村)で、地元主婦や山古志小児童らと脱穀を実施。この作業の同行取材をしました。

 「小林幸子田」と名付けた水田で、06年から欠かさずに行っている恒例の米作り。04年の中越地震からの復興祈願と、震災の記憶を風化させないことが主目的です。例年だと、春の田植えと秋の稲刈り取材が定番なのですが、今年は稲刈り時期に雨天が続いたことなどもあり、稲刈りを終えた後の脱穀を取材しました。

 毎年、山古志の人たちが、この行事を楽しみにしていているのが分かります。

 ひと仕事を終えた後、大人たちは「山古志汁」を食べながら小林と談笑し、子どもたちは小林から「ご褒美」としてお菓子の詰め合わせをもらって、すごく喜んでいます。

 この「小林幸子田」は、8月に死去した長島忠美元衆院議員(享年66)が小林に提供したものです。長島氏は04年の中越地震発生時に同村の村長。今回訪れた山古志支所には、長島氏の追悼コーナーがあり、災害復旧に尽力していた当時のジャンパーなどが飾ってありました。

 「毎日が新発売」の新聞としては、その時々の流行ものを追うことが日常風景です。が、年月が過ぎても忘れてはいけない大事なことを報じ続けることも大切だなと、山古志に行くたびに再認識をしています。