仏を代表する大女優カトリーヌ・ドヌーブ(74)が、ハリウッドで広がるセクハラ被害を告白する「#MeToo」運動について、「魔女狩りのようだ」と仏ルモンド紙で約100人の女性と共に連盟で書簡を発表したことが原因で炎上する騒動に発展している。

 ハリウッドでは昨年、大物プロデューサーのハーベイ・ワインスタイン氏が過去30年間に渡って多くの女優やモデルらにセクハラ行為を行っていたことが発覚して以来、ネット上では同様に自身もセクハラや性的暴行の被害者であることを告白する運動が活発化していた。

 「男性を擁護している」と女性団体などから批判が殺到したドヌーブは15日に新たに公開書簡を発表し、「セクハラが良いとは一言も言っていない」と釈明し、自身の発言で傷つけられたセクハラ被害者に謝罪した。しかし一方で、「SNSでの告発が処罰や失職につながり、時にはメディアによるリンチを引き起こしている」として弾圧的な風潮を批判する姿勢は崩さなかった。(ロサンゼルス=千歳香奈子)