ポルノグラフィティが1日、広島県尾道市の母校、県立因島高の卒業式でサプライズライブを行った。岡野昭仁(43)と新藤晴一(43)は因島高で同学年。岡野が「93年度卒業の岡野昭仁です」。新藤が「25年くらい前に卒業した新藤晴一です」とあいさつすると、卒業生93人を含む生徒279人から「お帰り!」と歓迎の声が上がった。

 ポルノは99年9月「アポロ」でメジャーデビュー。高校在学中に新藤が岡野を誘う形で音楽活動を一緒に始め、同校は2人の原点でもある。デビュー年の99年生まれの生徒が卒業を迎え、ポルノ側から同校に「『同級生』の節目をお祝いしたい」と提案し、初ライブが実現した。

 歌唱前、おとなしくしていた卒業生に新藤がゲキを飛ばした。「社会に出るんだから、自分でアピールせんと」。2人がヒット曲「アポロ」「ハネウマライダー」を披露すると、生徒は総立ちで手を振り上げ、一緒に歌った。岡野は「僕らの時代は引っ込み思案。今の子は自己表現をできる。頼もしい」と目を細め、「不安があるだろうけど、10代は思い切ってやりゃあいい」と広島弁でエールを送った。

 20周年に突入するデビュー日の9月8日と翌9日、広島県尾道市の県立びんご運動公園で野外ライブを行うことも発表。2日間で計4万人以上を動員予定で、新藤が「20周年のいいスタートになる」、岡野は「できりゃーえーなーということをためておいて。羽ばたく場になってもらえたら」と後輩に呼び掛けると、生徒から歓声が上がった。【近藤由美子】