吉本興業は28日、都内で100%子会社の「ユヌス・よしもとソーシャルアクション株式会社(yySA)」の発表会見を行った。

 06年ノーベル平和賞を受賞したバングラデシュの経済学者ムハマド・ユヌス博士(77)が提唱する「ユヌスソーシャルビジネス」の実践、普及を目指す。利益の最大化を目指す従来型ビジネスモデルと違い、社会が抱える問題をビジネスで解決する。貧困や過疎、後継者不足などの問題に取り込んでいく。

 ユヌス博士は「全く新しい考え方。喜んで吉本の家族の一員になりました。私の役は、家族の中ではおじいちゃんかな(笑)。芸人はパワーを持っている。芸人の知識を生かして社会問題に貢献することが大切。地域に密着して、問題を解決できれば、それこそが芸人の役割だ」と話した。

 奈良県の“住みます芸人”として活動経験があるピン芸人のゆりやんレトリィバァ(27)は「偶然ですけど、ユヌスさんと全く同じ考えを持っていました。息をしたり、ご飯を食べたり共通点がある(笑)。奈良で芸人として活動させてもらった時は、後継者不足の問題を実感しました。老人ホームとかに行って、漫才とかをやりましたが難しかった。ブスですが、盛り上げることに携われるように頑張ります」と話した。