宇宙飛行士の野口聡一さん(53)は来年末から再び国際宇宙ステーション(ISS)に約半年間滞在するという。すでに訓練に入っている野口さんがシリーズ最新作「ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー」(29日公開)の日本語版に声優として特別出演した。

 先日行われたプレミア・イベントでは人気キャラのチューバッカとツー・ショットの自撮りをしたり、来日したロン・ハワード監督(64)や主演のオールデン・エアエンライク(28)とハグしたりと興奮を隠さなかった。

 野口さんが宇宙飛行士を目指すきっかけが、実は子どもの時に見た「スター・ウォーズ」だったというから、この興奮も当然なのかもしれない。

 映画は若き日のハン・ソロにスポットを当て、生涯の相棒チューバッカとの出会いも描かれる。野口さんは「この作品に描かれたハン・ソロとチューバッカの友情は、宇宙のミッションで一番大切なバディのあり方の参考になります」とまで言った。

 宇宙船の汚し具合など細部の描写も徹底しているのがジョージ・ルーカスが創り出したSW世界の特徴だが、そもそもファンタジーでもあるわけで「重力」の概念をすっ飛ばしたような描写も少なくない。科学的矛盾点を指摘する物好きな「研究者」がいることも確かである。

 だが、それもこれも含めてSWの魅力ということなのだろう。文字通りリアルな「宇宙」を知っている野口さんが心の底から楽しんでいる様子を目の当たりにして、あらためて実感した。