元サッカー日本代表でタレントの武田修宏(51)が「10分間のパス回し」について、かつて自分が味わった悔しさと照らし合わせ、理解を示した。

 武田は、1日朝に放送されたテレビ朝日系「サンデーLIVE!!」(日曜午前5時50分)に出演した。サッカー日本代表が、ワールドカップ(W杯)ロシア大会の1次リーグ最終戦ポーランド戦で、決勝トーナメント進出するため0-1で負けている状況にもかかわらず、ラスト10分間、自陣でパスを回した戦術について「いろんな意見がありますけど(西野朗監督が選択した戦術は)ありですね」と話した。そして「他の試合(=コロンビア対セネガルのスコア)が動いた場合、展開は変わってきたと思う」と続け、状況次第で「パス回し」の戦術が変更された可能性もあったことも指摘した。

 さらに武田はかつて体験した「ドーハの悲劇」について触れた。サッカー日本代表は93年、W杯出場の切符をかけてカタール・ドーハで戦ったアジア地区最終予選イラク戦で、2-1リードで迎えた後半終了直前のアディショナルタイムに、相手クロスボールからの攻撃で同点に追いつかれた。リードを守っていれば悲願のW杯初出場を達成していたが、当時のチームは、時間を稼ぐパス回しはせず、武田が敵陣でクロスボールを上げるなど、追加点を狙う戦いを最後まで続けた。

 武田は「もし、あの時代にアディショナルタイムの中で、ボールを回す今回のような文化があったら、W杯に出て歴史が変わっていたと思うんですよ。(今回も)選手も攻めたかったと思いますが、そういうことを考えると(パス回しは)ありだと思います」と、あらためて西野監督が選択した戦術に理解を示した。