時代劇ドラマ「大岡越前」などで知られる俳優加藤剛(かとう・ごう)さんが6月18日、胆のうがんで亡くなっていたことが9日、分かった。80歳だった。すでに近親者のみで密葬が行われ、9月22日に「お別れの会」が東京・六本木の俳優座劇場で行われる。

 加藤さんは早大在学中の60年に俳優座に入団。端正な二枚目俳優として人気を集め、「大岡越前」では主人公で人情味あふれる裁きを下す大岡越前守忠相を演じ、70年から99年まで主演した。ほかにも「人間の条件」「三匹の侍」などのドラマや、「忍ぶ川」「砂の器」などにも映画にも主演した。68年に当時女優だった伊藤牧子さんと結婚し、2人の子どもをもうけ、次男の加藤頼は俳優として活動中。今年2月公開の映画「今夜、ロマンス劇場で」が最後の出演作となった。01年に紫綬褒章、08年旭日小綬章を受章。