1987年(昭62)に52歳で亡くなった俳優石原裕次郎さんの命日である17日、横浜・鶴見の総持寺で法要が営まれ、裕次郎さんの妻で石原プロモーション会長の石原まき子さんをはじめ、舘ひろし(68)神田正輝(67)ら所属俳優、ファン600人が参列した。全国巡回展「石原裕次郎の軌跡」(8月22日~9月3日、東京・松屋銀座)が発表され、裕次郎さんがまき子さんに贈った指輪が初展示される。

 法要後の会見でまき子さんは、裕次郎さんから贈られた婚約指輪や結婚指輪の展示を明かした。写真集に載ったことはあったが、実物の展示は初めてとなる。まき子さんは「かつて夫婦であった証拠の指輪を見ていただこう、と。当時は俳優同士の恋愛はご法度でしたが『堂々と受け取ってほしい』と言われました。感激しました。裕次郎の女房になって今でも誇らしい」と、女優北原三枝として活躍していた時の裕次郎さんとの恋を振り返った。

 関係者によると、ダイヤモンド3・5カラットの婚約指輪、互いに贈り合った結婚指輪、結婚1周年に贈られたルビーの指輪の計4点が展示される。まき子さんが自宅で大切に保管していた。

 巡回展は、2年で全国8カ所を回る予定。昨年8月に閉館した北海道小樽市の「石原裕次郎記念館」にあった所蔵品から厳選する。愛車メルセデスベンツ300SLガルウイング、映画「嵐を呼ぶ男」のドラムセット、19歳のころに描いた肖像画など約1000点を展示する。12月下旬から名古屋でも開催予定。今後、ドラマ「西部警察」で使用した車両を一堂に展示する構想もある。開催希望により、巡回地を増やしたり、期間延長の可能性もある。

 裕次郎さんの数々の遺品に、俳優たちも興味津々。舘はガルウイングについて「ツアーが終われば、いただけるのでは」、神田はロレックスGMTについて「終わったら僕のものじゃないかな」と、さりげなくおねだり作戦。まき子さんは「ひろしくんに土下座されても、正輝ちゃんに言われても無理でございます」と即答し、笑わせた。また、裕次郎さんのヒット曲「夜霧よ今夜も有難う」でデビューした金児憲史(39)が、裕次郎さんのジャケットを着ると、司会者が「もしかしていただけるのでは?」。まき子さんは再度「そういうわけにはいかない!」と答え、全員を笑わせた。

 ほかに徳重聡、池田努、宮下裕治、神田穣、岩永ジョーイ、増本尚が出席。