原爆投下時の画像が印刷されたTシャツを過去に着ていたことが批判されている韓国の男性7人組ヒップホップグループ「BTS(防弾少年団)」が13日、東京ドームでコンサートを行い、大勢のファンが集まった。

近くの路上ではTシャツ問題を受け、BTSとBTSを応援するファンを批判する街頭演説も行われた。しばしば、ファンから上がる「うるさい」の声に演説者側が言い返す場面も。演説はヘイトスピーチだとして批判する団体も駆けつけ、警察官が多数集まる事態となった。

問題を受け、テレビ朝日系音楽番組「ミュージックステーション」の出演が取りやめるになるなど影響が広がる中でのコンサート。楽しみにしていたファンには困惑が広がっている。大阪から母と駆けつけた女子学生(23)はTシャツ問題について「ファンとしては、彼らに日本を傷つける意図はなかったと思う」とし「Tシャツだけで判断しないでほしい」とも話した。

ただ、これまでBTSから、原爆投下時の画像を印刷したTシャツを着用した意図についての説明はない。中1の娘(13)と来場した母親は「ファンである子どもに、この問題を親として説明するにはどう話せばいいか迷っています」と困った様子だった。ファンの多くは「その問題についてはお話ししたくない」と口を閉ざした。

演説は開演の午後6時ごろまで続いた。この演説をヘイトスピーチだと批判する団体に対し、演説者が大声で挑発し、警察官が間に入るなど緊張感が高まる場面もあった。大学の帰りに通りかかったという女子学生(20)は騒動に驚いた様子で「冷静に話すべき。けんか腰では議論にもならない」と話した。