演歌歌手の松島進一郎が23日、大阪市の朝日生命ホールで新曲発表会を行い、7日にリリースした「こころの心杖(つえ)」やカップリング曲「浪花おんなの酔虎伝」などを熱唱した。

「こころの-」は、09年にリリースした「心杖(つえ)」の歌詞をほぼ引き継ぎ、作曲家・宮下健治氏から新たな楽曲提供を受けたもの。「“心杖”の世界を変えてみたかったんです。宮下先生に(作曲を)お願いしたら、いいよということで引き受けてくださった。違う世界が見えてきました」。歌詞も、さびの「俺を信じてついてこい」を「俺を俺を信じてついてこい」に変えたことで「ぐっと押せるようになった」と手ごたえを感じている。

会社経営者だった02年に浪曲漫才トリオ「宮川左近ショー」のメンバー、松島一夫の歌の門下生となり、07年11月に松島の作詞による「貴男偲んで」でメジャーデビューした。以来、11年。歌への向上心は尽きることがなく「山は登っていけば頂上があるけど、歌はどこまで行っても上がある。だから、またうまくなろうと頑張れるんです」という。

今回メロディーレコーズから発売したCDは「松島進一郎総集編」と題して新曲2曲に加え、これまでに歌ってきた14曲もすべて再レコーディングして収録したという力の入れようだ。「歌えば狭い世界が広く見えてくる」。ステージの締めくくりにこの日2度目の「こころの心杖」を歌い上げ、大きな拍手を浴びた。