松任谷由実(64)が7日、都内で行われた第66回菊池寛賞贈呈式に出席した。

歌手の受賞は94年の安田祥子・由紀さおり姉妹、13年のサザンオールスターズに続き3組目。ユーミンは人間国宝で加賀友禅の代表的作家・由水十久氏が手掛けた着物姿で登場。半襟は菊の模様、帯留めは菊池寛作品「真珠夫人」からパールをあしらったものと、装いは同賞にちなんだ。

ユーミンは「受賞を知らされた際、何かちょっと格好いい感じで、ボブ・ディランっぽいかもしれないと思いました」と率直な感想を吐露。提供曲も含め、作品は600曲以上に及ぶ。「5分で味わえる短編小説を作るつもりで、45年間、たくさんの歌を作ってきたわけですが、それらをノベルのお仲間に加えていただき、心から光栄に思っております」と笑顔を見せた。

選考顧問の養老孟司氏は「ユーミンの名前を知らない方はいないのでは。今更申し上げることはない」と絶賛。主催者側は「ユーミンは現代の清少納言という声も上がった」と明かした。ユーミンは「私が死んで私の名前が消えても、私の歌だけは詠み人知らずとして残っていくことが私の理想。賞を励みに、大胆なパフォーマンスを続けていきたい」と活躍を誓った。