第91回アカデミー賞授賞式が24日、ハリウッドのドルビー劇場で行われ、日本からノミネートされていた外国語映画賞の「万引き家族」(是枝裕和監督)と長編アニメ映画賞の「未来のミライ」(細田守監督)は共に受賞を逃した。外国語映画賞にはネット配信大手ネットフリックスの「ROMA/ローマ」(アルフォンソ・キュアロン監督)が、長編アニメ映画賞には「スパイダーマン:スパイダーバース」(ボブ・ペルシケッティ監督)が選ばれた。

是枝監督は昨年のカンヌ国際映画祭で「万引き家族」がパルムドールに輝き、自身初のアカデミー賞外国語映画賞にノミネートされていた。受賞した「ROMA/ローマ」は、70年代のメキシコを舞台に全編モノクロで中流家庭の家族の1年を家政婦の視点で描き、作品賞、監督賞を含む最多10部門にノミネートされていた。

「未来のミライ」は長編アニメ部門にスタジオジブリ以外の日本アニメとして初めてノミネートされた作品だった。受賞した「スパイダーマン:スパイダーバース」は、往年の人気シリーズ「スパイダーマン」の新作アニメーションで、2Dと3Dを巧みに融合させた新たなアニメーション表現が高く評価されていた。(ロサンゼルス=千歳香奈子)